遠くのことを大事に思い出す
突然いなくなった人のことを考える。
多分誰だって突然いなくなってしまう可能性がある。
わかっているけどわからない。
いつもいなくなってしまった後になって悲しいだけだ。
もっとこの人の作品が見たかったなぁ、とか
またあの人の料理が食べたかったなぁ、とか
思ってもそれはもう叶わないけど
時々思い出して、その思い出を大切に転がしている。
意味があるようなないような
わかるようなわからないような
通るような通らないような
そのギリギリくらいの言葉選びが好きだ。
やさしく心地良い語感の流れだけで
何もかも全て伝わって伝わらなければ良いのに。
海に舞うペンギンになりたいのか、
水底からそれを見たいのか、
それとも遠くからその全ての様を想像して
かかかと笑うのが一番幸せなのかも。
この世界の全ては不条理なのだから
楽しいことも悲しいことも
きっといつかは笑いとばすしかないんだろう。
その日まで大事に大事にしまっている。
Penguin/ジラファント