種子はくるくる飛んでいる

エッセイを書きます。

2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

遠くのことを大事に思い出す

突然いなくなった人のことを考える。 多分誰だって突然いなくなってしまう可能性がある。 わかっているけどわからない。 いつもいなくなってしまった後になって悲しいだけだ。 もっとこの人の作品が見たかったなぁ、とか またあの人の料理が食べたかったなぁ…

その中身は気にしない

もらえるものは有難くいただく 多分その裏の意味なんて深く考えないほうがみんな幸せだろう。 優しさは優しさで美味しく味わう。 悪いことは、起こってから考えよう。 「その点この僕にはわかるよ」なんて言ってくれる人もいないけれど、 ひとりで根拠のない…

笑い話には、まだ

大きな災害で住んでいる土地が大きな被害に遭ってしまった、ということを 私は、世界がリセットされてしまったようなものだと捉えている。 うちの父親は昔酔っ払ったときに 「人生のリセットボタンは自分では押せないところにある」 と言った。 私の住む街は…

鰯の頭への祈り

鰯の頭のようなものなら世界にはありふれている。 その気になればきっとどんなものにだって信心を持つことができるのだろう。 神と呼べばそれは神になり、天使と思えばそれは天使なのだ。 誰かの神を踏むようなことはしたくないが、どれが神なのか見分けるこ…

我々になれない。

この星にやってきてから知ったけど、宇宙人は「我々は」と言って自己紹介することになっているらしい。 私は失恋から傷心の一人旅をしているうちに偶然ここへ辿り着いたので、我々って言いたくても仲間が居ない。 この星の定型文で「我々は宇宙人だ」なんて…

自由の言い訳

自由で勝手なところが魅力的だというのは良いことのようで、 そこにはどうしたってジレンマが発生する訳で。 自由であれと言われて自由でいるならそれはもう自由じゃないんじゃないかとか、 そういうしょうもないことを、自由じゃない人は考えてしまうのだ。…