種子はくるくる飛んでいる

エッセイを書きます。

向かい合ったなら

「君は美しい」と「世界は美しい」が同義になるような

そういう瞬間がある

それが世界から異質であればあるほどきっとそのイコールは強くなっていく

世界から異質なものは、きっとその中に世界が内包されている

 

バニラの香りの蝋燭が暑さで溶けて部屋が甘い匂いで満たされていた時のことを思い出す

少しずつ部屋が部屋らしくなる

なかなかに遠いけれど少しずつ人らしくなるだろう

人らしくなるには体力とエネルギーがいる

足りないので少しずつ

少しずつ

 

緑と赤の補色が観れる日はまだ遠い

焦ったって仕方ないけど、やっぱりねえ

君が今日も美しいので、世界はやっぱり美しいんだろう

生きなくちゃねえ、大袈裟でなくただ普通に

日常はすでにここにあるんだから

 

その目がキラキラしているように今日も祈るだけ祈る

風はそろそろあたたかくなってくるだろうか

甘い匂いだけでエネルギーにはならない

糖を取らなくては

動かなくては

少しずつ

少しずつ

 

渇水/三回転とひとひねり

渇水

渇水

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